
赤くて丸い、手毬のような形をしたコキアが、ゆるやかな丘を埋め尽くす絶景を見ることができるのは、茨城県ひたちなか市。四季折々に多彩な花々が咲き乱れる国営ひたち海浜公園の秋は、真っ赤に色づいたコキアが主役となります。夏の間は明るい緑色で苔玉のような見た目だったコキアが、10月上旬の秋の訪れとともに色づき、目が覚めるような美しい真紅に変化していく様子は驚きです。はるばる太平洋を眺めることができるみはらしエリアの丘に並んだコキアが、毎日少しずつ緑から赤に染まっていくグラデーションを楽しむのもまた魅力的。秋が盛りを迎える頃には、丘のコキアは残らず真紅に染まり、あたり一面を鮮やかな秋色に塗り替えてしまいます。
時期:10月中旬
時間:開園時間
所要時間:180分
果てなく続く空と海原の青、そしてコキアの真紅が描き出す秋のコントラストを楽しみながら広々とした丘を散策していると、どこまでも歩いていきたくなってしまいます。地面を染め上げる鮮やかな真紅の色彩は、心を晴れやかな気持ちに盛り上げてくれます。
かつてはホウキに利用されていたことから、「ホウキギ」の和名を持つコキア。江戸時代には乾いた茎をホウキとして、実は食用、あるいは生薬として無駄なく利用できることから、各地で栽培されてきました。秋田の特産品である「とんぶり」はこのホウキギの実を加工したもので、食感が近いることから「畑のキャビア」とも呼ばれています。なお、公園で栽培されているコキアは観賞用のため、食用にはできません。
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