
初夏から秋にかけて、三隈川では日田の風物詩である鵜飼いのショーが催されます。鵜飼いとは鵜匠が海鵜をあやつり川魚を獲らせる漁法で、三隈川の他には長良川の鵜飼いが全国的に知られています。薄暗闇の中、見事な綱さばきで鵜をあやつる鵜匠の技が篝火で照らされる様子は、何とも幻想的な光景です。篝火の炎が混じり合い、川面が美しく輝かせるさまもまた、息を呑むほどの美しさ。屋形船に乗って川面にくり出せば、料理をいただきながら鵜飼いのショーを楽しむ最高の贅沢を味わえます。かつては優雅な遊びだった船遊びも、今では気軽に楽しめる屋形船として、風情あるひと時を楽しませてくれる存在。幾十艘もの屋形船が広い川面のあちらこちらを漂いながら提灯の灯りを揺らす様子は、水郷日田ならではの絶景と言えるでしょう。
時期:5月20日~10月末
時間:夕刻
豊かな水をたたえた三隈川が流れる水郷、日田温泉。川に浮かべた屋形船で料理をいただき、鵜飼を眺め、温泉を楽しむのが日田流の遊び方です。夕暮れになると屋形船が一斉に川面にくり出し、まるで川の上でお祭りが行われているかのようなにぎやかさ。そんな屋形船の合間に行われる鵜飼いショーでは、夜空を焦がす篝火のもと、鵜匠と鵜達が絶妙なコンビネーションを見せてくれます。
日田で鵜飼いが行われるようになったのは、およそ400年前の安土桃山時代。太閤・豊臣秀吉の家臣であった日田の代官・宮木長次郎が、1594年に長良川から4人の鵜匠を日田に招いたのが始まりだと伝えられています。日田の鵜飼いシーズンは5月20日から10月31日まで。5月下旬になるとアユ漁解禁にあわせて、日田最大のイベント「川開き観光祭」が開催されます。全国からおよそ20万人を越える人々が集まり、町全体もにぎやかに活気づきます。祭りの目玉は2日間合計一万発の花火が水郷日田を彩る大花火大会。屋形船に乗って鑑賞すれば、いろとりどりの花火が映る川面の景色や、大迫力の花火を間近で体感できます。高らかに鳴り響く花火の轟音は、日田に初夏の訪れを教えてくれる合図です。
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